おはこんばんにちは!ノボルです。
この記事を読んでいるあなたは、小説を読んで泣いたり笑ったりしますか?
視覚的にわかりやすい「映画」や「漫画」もいいですが、文字から想像しながらストーリーを読み進めていくことができる「小説」も楽しいと僕は思います。
今回は、僕が最近読んで感銘を受けた小説「最後の医者は桜を見上げて君を想う」をご紹介します。
「人生」や「死」についてすごく考えさせられる作品で、大人だけでなく子供にとっても価値のある作品だなと感じました。
・読書好きな人
・泣ける小説を探している人
・死生観に興味がある人
「最後の医者は桜を見上げて君を想う」のあらすじ
詳しくはネタバレになるので言及しませんが、簡単にいうと、「3人の医者と患者たちの葛藤」を描いた作品となります。
本書は、「武蔵野七十字病院」で繰り広げられる3編の物語から構成されており、医学生時代からの友人同士だった三人の医師と、死が近い患者たちの葛藤がありありと描かれています。
「死神」と呼ばれ、辛い治療を受けさせることよりも、逃れられない死を受け入れることを信念とする医師「桐子」。
反対に、病院の副院長で外科医としても天才的な腕を持ち、どんな治療法を使ってでも絶対に諦めない「福原」。
ハッキリとした考え方を持っている上2人とは違い、いつも迷っている医者「音山」。
そして、急性骨髄性白血病やALSなど、死にいたる病気と闘う患者たち。
3編を通して、「医者」「患者」「家族」のそれぞれの立場の苦悩が、生々しく描かれています。
僕自身、この本を読んで、
「命は儚いんだな」
「人生ってなんだろう」
「死とどう向き合うべきなんだろう」
などと考えさせられました。
この本を読んで感じたこと
私たちは「死」をあまり意識しなくなった
本作では、「死」が重点的に描かれています。
普段生活していると、私たちが「死」を意識することってあんまりないですよね。それは、「死」が日常生活の中から排除されているからだと、個人的には思います。
例えば、「お墓」って町外れにあることが多いですよね。宗教的な理由があるのかもしれませんが、「死」を連想させるから遠ざけているようにも見えます。また、都会は特に人工物が多いので、「死」がいっそう非日常的に映ります。
・国の発展に伴う街並みの人工化
・医療の発展などによる長寿化
などから、私たちは、あまり「死」を意識しなくなった気がします。
一方、本書でも描かれている病院では、毎日のように人が亡くなっています。語弊を恐れずに言えば、「死とは本来、当たり前で自然な出来事」なんですよね。
ですが、私たちは、無機質な人工的な現代生活に浸り過ぎて、いつか死ぬとわかっていても、心のどこかで死なないと思っている気がします。
「自分にとって本当に大事なもの」は何か
ここ最近、「人生100年時代」とよく言われますが、人生何があるか分かりません。
2021年2月現在、全世界で200万人以上の方が新型コロナウイルスによって亡くなっています。平和な時代とはいえ、パンデミックや自然災害が起きれば、人は簡単に命を落としてしまいます。
本書に登場する患者も、ある日突然、重い病気にかかって余命わずかだと宣告されます。人生がもう長くないという現実を突きつけられた患者は、「残りの時間をどう生きるべきか」を考え始めます。
そんな葛藤に苦しむ彼らを見て、僕自身、「自分にとって本当に大事なもの」って何だろうと考えさせられました。
僕は20代なので、統計的に考えると、あと60年くらい生きる可能性が高いです。でも、本書に出てくる患者のように、深刻な病気にかかったり、あるいは、事故に遭って死ぬ可能性もあります。
とはいえ、
「あと60年以上も生きられるんだから、大事なことは後回しでいいや」
と心のどこかで思っている気がします。きっと、こんなことを考えているうちに、歳をとっていくんでしょうね。笑
たとえ長生きする可能性が高くとも、
「今日一日を大切に生きる」
「自分にとって本当に大事なものを探す」
ことが大切だと、本書を通して感じました。
「生」を生き、「死」も生きる
僕は小さい頃から、「死」に対する恐怖と興味がありました。
「死んだらどうなるんだろう?」
「どうせ死ぬなら人生に意味はあるの?」
「死ってそもそも何?」
誰しも、こんな妄想を抱いたことがあると思います。
最近は、
「死とは、生と切り離すことのできないプロセスの一部なんだろうな」
と感じています。
生まれた以上、いつか死ぬ定めにあります。やってきたものは、必ず去っていきます。創造されたものは、いつか破壊されます。「自然の摂理」というやつですね。
だったら、どうせ死ぬなら、死を恐れながら生きるのではなく、人生の一部として、「生と死」どちらも楽しむような気持ちで、毎日を過ごしていけたらと思っています。
最後に
今回の記事では、僕が最近読んで感銘を受けた小説「最後の医者は桜を見上げて君を想う」をご紹介しました。
個人的に、人生や死についてすごく考えさせられる作品でした。
内容が気になった方は、ぜひ本書を手に取ってみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(o^^o)
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